TCM 製品稼動実績
久万広域森林組合
小田急電鉄株式会社
大野工場
住友金属物流株式会社
産業振興株式會社
室蘭事業所
尾道造船株式会社
尾道造船所
ミリオン合金株式会社
北関東支店
株式会社三波化粧合板
四日市酪農業協同組合
月星海運株式会社
呉事業所
緑豊かな鈴鹿山麓に、四日市酪農業協同組合が設立されたのは1952年のこと。当時は、800軒もの酪農家を数えていたが、都市化の進展などにともない、その軒数は激減していく。
「1987年に牛乳プラントを設立したときに生産者は、23戸となっていました。そこで、少数の酪農家たちで生産できることを逆に差別化のポイントにできないかと考え、組合員みんなで、どこにもない牛乳を造って、販売しようということになりました」。
その計画に同調し、協力してくれたのが当時の三重県民生協。食品の安全性への意識が高い組合員を抱える生協にとっても、少数精鋭で生産する牛乳は魅力的なものだったに違いない。
「安心と安全を追究するために、まず組合員の使用する飼料を統一することからはじめました。ほかの牛乳とどこが違うのかと言われても、説明のつかない牛乳ではだめだ。生産者の顔が見える牛乳を造っていこうと。それから、non-GMO(遺伝子組み換えをしていない)飼料の使用にも早期に取り組み、100%non-GMO飼料となるまでに、約1年かかりました」。
驚くべきは、これらの取り組みはすべて生協からの要請ではなく、自主的に取り組んだという点にある。
「non-GMOの飼料は、そうでない飼料に比べてやはりコストがかかるんです。その分、組合員に負担をかけていますので、付加価値として牛乳の販売価格を維持する必要があります」ということで、生協に加えて「らでぃっしゅぼーや(無農薬野菜などの個別宅配ネットワーク)」と、2つの消費者団体、学校給食、宅配などでほぼ消費される。店頭に出回るのは、約5%。年間プラント処理量が4500tなので、1L牛乳に換算すると、年間わずか225千本という稀少さだ。
「酪農品は、やはり“地産地消”が基本なのではないでしょうか。それでも、年間を通じて安定供給するためには、生産量を夏場のピーク量に合わせねばならず、消費量 が減る冬場のために、アイスクリームなどの加工品の生産をはじめました。将来、完全non-GMO牛乳を使ったバターを計画しています」。
また、学校給食では、とくに味の安定が要求されるという。「牛は生き物ですし、飼料も自然界のもの。牧場間でも牛個々でも風味が違うのは当然なんです。けれど、子どもたちはとても敏感。それで、8戸の生乳を合わせるとき、安定した風味を出せるよう調整しています。学校で牛乳は農産物だからと教えてもらえればいいのですが(笑)」。
安全性の面では、1995年から連続殺菌方式の低温殺菌機を導入。65℃に保たれた パイプを30分間かけて通し、殺菌する方法だ。「通常の低温殺菌は、タンク内の生乳 をかき混ぜながら壁面を保温し、乳温65℃を保持する方法が多いのですが、それだと 内側と外側の温度にムラが出てしまいます」。
独自の低温殺菌方法を可能にしているのは、8戸の生乳だけを使っていること。その 生乳は、実に厚生労働省基準の100分の1以下にまで細菌数を抑えている。そして、 その日集めた生乳は、その日のうちに加工できる量であるからだ。
こうしてできた低温殺菌牛乳には、歴然とした味の差があるという。「超高温殺菌と比 べると、刺身と焼き魚ぐらいの味の差がある。高温で殺菌するといわゆる焦げ臭が出る のですが、これを飲み続けている人には、それがコクだと感じることもあるようです。子 どもたちに本当の牛乳の味を教えるのならば、給食こそ低温殺菌牛乳にすべきだと思 うのですが、やはり品質の安定した生乳の確保と手間のかかる製造もあって、大手乳 業メーカーでは難しいようですね」。
さらに、昨年からは牛乳トレーサビリティ・システムの構築に着手。現在、システム運 営の段階に入っており、すでに、納入先や消費者にも活用している。牛乳パッケージ にある賞味期限の後に印字された英文字3文字を、同組合のホームページ上から入 力すれば、生産牧場、飼料、餌管理の方法がわかるこのシステムによって、ますます 「生産者の顔が見える」牛乳に。消費者の大きな安心感を得ている。
牛乳に関しては、トレーサビリティ・システム導入の先駆者的な存在であり、まさに少 数の酪農家が集まった同組合だからこそ、確立できたシステムであるといえよう。
「酪農家が減少していることに、寂しさを感じています。いま、畜産業界の中で豚や 鶏は規模拡大で企業化してしまっています。農業として残っているのは酪農だけです。 ぜひ、美味しい牛乳を、本物の牛乳を飲んでいただき、その違いを知って欲しい。牛乳は子牛がそれだけで育つ完全食品ですから、健康のためにもぜひ毎日飲み続けて いただきたいですね」
Copyright ©2002 TCM CORPORATION.
All rights reserved.